2010年02月28日

フィギュアの採点について考えた

バンクーバー五輪のフィギュアの採点方式が物議をよんでいるようだ。ライサチェックを優勝と判定した審判にクレームをつけたプルシェンコ、キムヨナの世界最高得点に疑問を投げかけるネチズンなど、なんとも賑やかである。

冷静な論評としてはここがある。少し引用しよう。

>そして、なぜこの話題が、それほどネット上で騒がれていたのか──という問題の一端が、まさにその、テレビにおける解説に表れている。比較対象とされていたのは、SPにおける最初のコンビネーションジャンプ。キムは3Lz+3T(Lzはルッツ)の基礎点10.0に加え、GOE(Grade of Executionの略。各要素の出来を評価したものが付け加えられ、マイナスになることもある)で2.0点を獲得。対する浅田は3A+2Tの基礎点 9.5に加え、GOEが0.6点に留まり、このコンビネーションジャンプだけで1.9点の差がついてしまった。

続く論評でも、このように続いている。

>このようなケースは今回に限った話ではなく、昨年の世界選手権では、キムはミスを犯しながらも、当時世界最高となる207.71点で圧倒的な優勝を飾っている。分かりやすい例としては、腰を落として回転するシットスピンの採点基準が厳しくなった際、浅田は見事にアジャストし、他の選手と比べても目を見張る低さでスピンを決めるようになったが、キムのシットスピンはそれに比べて腰の位置がはっきりと高い。もちろんそれ自体は問題ないのだが、そのスピンに最高となるレベル4と高いGOEが与えられてしまうことがあるのだ。ネット上では数多くの検証動画がアップされているので、興味がある方はご自分の目で確認するといいだろう。

ネットを覗くと、スケート連盟の副会長に韓国人が就任したせいで、おかしなルール改正やジャッジでの不公正さが顕著になったという、怪文書まがいの情報が乱れ飛んでいる。SPでは日本人ジャッジが居たのに、FPでは居なくなっていたというのも言いがかりだよなあ。

毎日新聞は、五輪フィギュアの採点傾向が変わり、それに上手く対応したのがキムヨナだったと論じている。少し長いが、引用しておこう。

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 今大会は高得点化が進み、自己ベスト得点や今季ベスト得点の更新が続出。ジャンプ回転数の認定は甘めで、エレメンツ(要素)のGOE(出来栄え評価)、表現力などを示すプログラム構成点も高めだった。平松純子・国際スケート連盟(ISU)技術委員は「(ジャッジ用)教育ビデオで『質のいいものはどんどん点をあげよう』とあり、それが表れてきた」と指摘。「ジャンプは高さや前後の流れで質を評価するし、連続ジャンプは高さの差が大きい『親子』より、差が少ない『兄弟』の方がいい」と説明する。

 その点、自身の世界歴代最高得点を18点余りも更新した女子優勝の金妍児(キム・ヨナ、韓国)は、採点傾向の流れに沿った演技だった。高くて「兄弟型」の3−3回転連続などジャンプの質が高く、他の要素も完ぺき。フリーは基礎点より17.40点も上積みした。

 浅田はトリプルアクセル(3回転半)を女子で初めて1試合で3回成功の快挙を成し遂げた。だが、フリーで基礎点からの上積みは8.82点で、金妍児に遠く及ばない。スパイラルやステップのGOEは高かったが、ジャンプの加点が少ない。フリーでジャンプの2度のミスがなくても勝てなかった。今季は苦手なルッツやサルコウを回避したため、トリプルアクセル頼みになり、それが得点上積みのうえで限界となった。
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でも、女子についてはたまごどん思っているのだ。銅メダルに入ったロシェットはどうだったかなあと。安藤の滑りはほぼミスがなく、ロシェットの滑りはぎこちなかった。これは母親を亡くしたロシェットへの同情票と、地元選手への加点、アジア人の上位独占に対する心理的抵抗のせいだとたまごどんには思えた。ロシェットの順位は安藤と長洲より下が正解だと思うんだけどなあ。


th302d at 22:37│Comments(0)TrackBack(0)スポーツ 

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