今週の週刊金曜日に、あの千島学説が肯定的に紹介されていた。論争と言うコラムで書かれたその内容は、なかなかに物凄い。投稿者は江本斉正という66歳の方だ。

そのコラムには、初っ端からこうくる。
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口蹄疫に限らずあらゆる感染症の原因であると信じられているウイルス、細菌が”親”なしに、すなわちウイルスや細菌に感染しなくても生体内で自然発生するのであれば、感染症の予防と治療の方策は従来のものとはずいぶん違ったものになります。
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うう、少々眩暈がするが、トンデモ心棒者の常として本人は大真面目だ。彼が信じているのはもちろん千島喜久男先生の提唱したウイルスの自然発生説である。だから彼に言わせると、日本政府や宮崎県の対応は的外れであるらしい。

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この自然発生説に基づけば、感染経路の詮索、消毒の徹底、家畜の移動制限や隔離、殺処分などに腐心する必要はなく、家畜を取り巻く生活環境を良好にして家畜の健康の回復増進を図るための方策を講じることこそが肝要となります。
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江本氏の言うことが正しければ、宮崎県で口蹄疫が発生した酪農家は家畜の生活環境に問題があったんだそうだ。たまごどんはこんな上から目線の大胆な指摘をようしません。ではなぜ、千島学説(発表は1956年!)が生医学界から相手にされていないのか。その責任はもちろん、閉鎖的な学界にあるのだ!

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千島が指摘した、パスツールの実験が内包する盲点を放置し、半世紀以上の永きにわたって千島の自然発生説を黙殺し続けているのが現在の生医学界です。今回の口蹄疫問題のようにウイルスや細菌が社会問題となるたびに、専門家の人たちはなぜ、千島学説に真摯に向き合おうとしないのかと思います。
今、緊急に実施すべきことは既説の生命の自然発生否定説と、千島の自然発生説のどちらが真実であるかを、誠実かつ実証的に検証することではないでしょうか。それによって感染症対策が根底から見直される可能性があるのですから。感染症に関わる生医学界、厚生労働省、農林水産省などに検証を求めたい。
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そうですか、ご自分では検証しないのですね。江本さんはお年もお年ですので、代わってたまごどんが検証しましょう。千島学説については医者であるNATROMさんが詳細に検証しており、たまごどんは、千島学説はウンコと結論しています。江本さん、検証できて良かったですね。

週刊金曜日の医療に関するトンデモの弱さは本当にひどいレベルだと思う。この論争というコラムは、論争するべき問題提起であると編集部が判断した投書を取り上げるというものだ。江本氏のようなトンデモさんはどんな雑誌の読者にもいると思うのだが、週刊金曜日の編集部がこの投稿を「論争」に取り上げた経緯を知りたいものである。まさか千島学説について、ネットを用いた調査もしていないとかじゃないだろうな!?