ようやく、TPPを解説できる人間が現れたようだ。彼の名前は中野剛志といい、京都大学大学院助教という肩書だ。まあ肩書が如何に当てにならないかについては、皆さんもご存知だろう。問題は中身だ。まずはここを見て欲しい。大事なところは引用しておく。

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●日本はWTO加盟国でAPECもあり、11の国や地域とFTAを結び、平均関税率は米国や欧州、もちろん韓国よりも低い部類に入ります。

●「保護されている」と言われる農産品はというと、農産品の関税率は鹿野道彦農水相の国会答弁によればEUよりも低いと言われています。計算方法は様々なので一概には言えませんが、突出して高いわけではありません。それどころか日本の食糧自給率の低さ、とりわけ穀物自給率がみじめなほど低いのは日本の農業市場がいかに開放されているかを示すものです。

●これは実質、日米の自由貿易協定(FTA)です。

●米国と日本の両国が関税を引き下げたら、自由貿易の結果、日本は米国への輸出を増やせるかもしれないというのは大間違いです。米国の主要品目の関税率はトラックは25%ですが、乗用車は2.5%、ベアリングが9%とトラック以外はそれほど高くありません。日米FTAと言ってもあまり魅力がありません。

●TPPの方が過激な自由貿易である上に、加盟国を見ると工業製品輸出国がなく、農業製品をはじめとする一次産品輸出国、低賃金労働輸出国ばかりです。

●日米間で関税を引き下げた後、ドル安に持って行くことで米国は日本企業にまったく雇用を奪われることがなくなります。他方、ドル安で競争力が増した米国の農産品が日本に襲いかかります。

●デフレである日本がデフレによってさらに悪化させられるというのがこのTPP、自由貿易の問題です。

●経産省はTPPに入らなければ10兆円損をするというデータを発表しました。その計算方法は、日本がTPPに入らず、EU、中国とFTAを締結せず、韓国が米国、韓国、EUとFTAを結び発効した場合は10兆円の差が出るというものです。
なぜ中国とEUを入れているのでしょうか。おそらくTPPに加盟しても本当は経済効果がないことがわかったからでしょう。
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たまごどんは、ウルグアイラウンドでオレンジが輸入自由化にされたことも、アメリカの恫喝で誰も食べないまま倉庫に眠っているMA米が存在することも、よく記憶している。食料自給率は先進国中ぶっち切っての最下位だ。これで開国が必要というのがどうしても信じられなかった。中野剛志氏の意見は、たまごどんの疑問に答えてくれた。これから先のTPP議論は、中野氏の主張を無視することはできないだろう。

最後に、彼が西部邁ゼミナールに参加したときの映像をお見せしよう。彼の論旨には一貫性があり、強く納得できるものだ。おっと、予見を与えてはいかんな。まずはこの映像をじっくり見てからTPPへの判断をしようじゃないか。

※映像を貼っていましたが、どうも勝手に再生してしまうようです。リンクに直しておきます。

http://www.desivideonetwork.com/player/DVNPlayer.swf?video_id=RlyluxDfjMo&network=yt