たまごどんは日本将棋連盟アプリを購入した。月額500円近くかかるが、これも藤井四段のためだ。昨日の相手は澤田六段。彼だっていすれタイトルを争う棋士になると目されている若手実力者だ。舞台は棋王戦の予選トーナメント決勝で、これに勝つと本戦トーナメントにコマを進めることができる。

10時から始まった対局は相掛かり腰掛銀となり、後手番の藤井四段の誘導で千日手となった。指し直し局も相掛かりとなり、お返しとばかりに澤田六段は徹底した手待ち作戦をとる。先手の藤井四段は4五歩と打開した。局面は藤井さんが受け切るかどうかの局面になりそうである。

澤田六段の7二桂に、藤井四段は6三歩成〜4三角成〜5二銀と攻め合いを選んだ。この時点で、藤井四段の持ち時間は1時間以上あるのに対し、澤田六段の持ち時間は僅か8分である。優勢を意識した澤田六段は、6六とまで藤井玉の包囲網を築いた。

藤井さんは4三銀成。この手は詰めろでないので、詰めろが続けば澤田六段の勝ちだ。7七金の縛りに、藤井さんは6八歩と受けた。次の詰めろは必至になるが、さらに銀を渡さなければならず、澤田玉は詰むか否かの勝負になる。とにかく澤田六段には時間がない。局後の感想戦によると藤井四段に誤算があり、4三銀成は敗着になりかねない手だったそうだ。澤田さんは銀を渡して必至をかける局面を選んだ。あとは藤井さんの王手ラッシュをしのげるかどうか。

問題の局面がここ。121手目の7六桂だ。取ると6七歩で詰めろが消える。7五玉は7七角成〜6六銀以下、詰んでも文句は言えない。澤田六段は1分将棋で、指運にすべてを託すしかない。彼は同金を選択した。検討では7五玉で後手玉に詰みはなく、澤田六段の勝ちだったようだ。この将棋は155手で藤井四段が勝ちをもぎ取った。
121手目 7六桂











この将棋は、彼の公式戦ではっきり負けとなった初めての将棋だった。その局面に持ち込んだのは澤田さんの実力と執念だ。一人千日手で体制を崩さずに、先手の仕掛けを受け止めた。神経をすり減らす手順で消費時間に差がついたことも敗因の一つなのだろう。将棋界一の賞金首である藤井四段を相手に、「澤田ここにあり」を示した一局だった。

藤井さんはこれで公式戦20連勝だ。連勝には不思議の勝ちがつきもので、神谷八段が持つ連勝記録(28連勝)も見えてきた。竜王と棋王の本戦トーナメントに進出した藤井四段から、ますます目が離せません。