筒井康隆の未発表作品「人、世に三人あれば」について、どのくらいの方が知っているのだろう。未発表であるので、たまごどんも筒井先生が語った粗筋しか知らない。どこかに面白い飲み屋はないかと繁華街を彷徨ったサラリーマン二人が、障害者のホステスしか居ないバーを見つけ、そこで夜通し騒ぐという物語だ。

筒井康隆のブラックユーモアが冴え渡る傑作(本人談)ということらしいが、読むことはできない。噂では、筒井先生の死後に出版される約束で、原稿は出版社の金庫の奥に眠っているそうだ。うわあ、読みたいなあ。盲のマダムにサラリーマンが聞く。「目が見えなくなったときの気持ちはどうだった?」「目の前が真っ暗になりました。」小説のサワリのギャグなんだそうだ。

ところが、こうした飲み屋が新宿ゴールデン街に本当に出来ているという。バーの名前はブッシュドノエル。ホステスが自身の欠損を武器にした、新しい感覚の飲み屋だ。

たまごどんはこの流れを歓迎するものだ。思えば小人プロレスだって、体の特徴を活かした彼らにしか出来ないパフォーマンスではないか。ブッシュドノエルのホステスさんは、欠損箇所をさらけ出し、義手の動かし方をお客に説明し、休日のショッピングについて語る。くそっ、なんか行きたくなってきたぞ。

ホステスさんのコスプレイベントを開催するのも面白そうだ。風の谷のナウシカのクシャナになって、「これを見よ。我が夫となる男は、さらにおぞましいものを見ることになるだろう。」と語る。カッコイイなあ。サイコガンを持つコブラとか、登場人物が全て障害者のかたわ少女とか、色々とできそうだ。

「人 世に三人あれば」のラストはこんな感じらしい。

「もうシメてくれるかい。」
「はい、○○万○千円です。」
二人は支払う。
「20万近い。ちょっと高いよなあ。」
「ああ、ちょっと高いな。」
「でも、面白かったよなあ。」
「ああ、面白かったな。」
「なあ、また来ような。」
「ああ、また来ような。」

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