2017年10月06日

日産の無資格者による出荷検査問題

日産は販売会社の在庫車の登録手続きを停止する決定を下した。対象は軽乗用車を除く約6万台で、国内販売の21車種全てが含まれる。一般のユーザーに渡った車も再検査するそうで、再検査が必要な台数は100万台に登る可能性があるということだ。この後のニュースによると、121万台の超大型リコールとなること、これに必要な費用は250億円と見積もられることを日産が発表している。まさに「やっちゃったニッサン」だ。

何が起きたのかを解説してくれていた記事がここになる。完成検査をするのは検査員が行わなくてはならないが、それを補助検査員が代行してしまい、完成検査終了書を発行していたということのようだ。検査自体は正しく行われ、補助検査員のスキルも十分にあり、虚偽報告はされていない。車は全く問題ない状態だ。それでも日産の西川社長はリコールを決断した。

>「検査自体は行っている。補助検査員も検査員として働いているし、安全性は問題ない。ただ、登録前の車両は(制度上)その確認ができていないということになるので、それを確かめて再出荷する」(トータルカスタマーサティスファクション本部・杠直樹エキスパートリーダー)

事件発覚は国交省の立入調査での指摘によるもので、日産側は全く認識していなかったらしい。過去に遡っての調査で、日産は補助検査員が検査員の代行を始めた時期を2014年10月を特定した。(訂正:リコールの対象期間は、補助検査員の代行開始時期ではなく、新車の車検が切れる時期によって決定されたようです。)リコール数121万台と発生する費用250億円は、この事実を元に算出されている。検査員が補助検査員でも出来るとなった経緯については、記事からは分からなかった。

たまごどんは日産側の対応が杓子定規すぎる気がしているが、コンプライアンスやCS的な見地からはリコールするしか無いのだろう。過去三年間の全ての車種をリコールする以外に手がないのかについては、それこそ夜を徹して話し合われたはずなのだ。

にしても疑問だ。車メーカーと付き合ったことのある方なら実感して頂けるだろうが、彼らのコンプライアンス意識はとてつもなく高い。なぜこうなった?日産の販売拡大路線による人手不足が原因なのかなあ。

日産リコール



th302d at 00:14│Comments(0)社会 | 経済

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
Twitter プロフィール
たまごどんが好きなものは、野球、寿司、北朝鮮ニュース、選挙速報、将棋、囲碁、酒、プロレス、国際情勢などなど。自前のアンテナに引っかかったことを取り上げます。滋賀で子育てに勤しむ一児のパパ。
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

Archives