久しぶりにダーウィンが来た!を見た。番組欄でカッコウの托卵がテーマだと知ったからだ。進化論は刺激的で面白い学問で、進化の面白さはNATROMさんの掲示板と、ドーキンスの本で知った。

カッコウも自力での営巣は出来なくなっているので、ヒヨドリに托卵するしか子孫を残す術はない。ヒヨドリもカッコウに托卵されてしまうと、自分の子孫を残すチャンスが大幅に減る。托卵はする側もされる側も命がけの行為なのだ。番組の前半はカッコウの雛がヒヨドリの卵を巣から追い出して巣を独占し、まんまと巣立ちに成功する話だった。後半はヒヨドリがカッコウの卵を見破る進化について触れていた。なんでも、ヒヨドリの卵の模様は個体識別が可能となるように進化しているらしく、カッコウの卵を見破れるようになってきているらしい。

また、カラスに托卵するカッコウもいるんだそうだ。この場合はカラスにもメリットがあるという。(1)カッコウの糞の匂いによって外敵が寄りつかなくなること、(2)カラスよりも食欲が強いカッコウが鳴いて餌をねだることで、親鳥の給餌行動を刺激し、カラスの雛の発育も良くなるんだそうだ。番組ではWin-Winの関係と紹介されていたけど、この行動がどうやって進化したのかを考えるのは面白い。

たまたま托卵に成功したカッコウの雛によって、カラスの雛は外敵にも襲われにくく、托卵を見破ったカラスよりも生育がよく、子孫を残しやすかった。その子孫はカッコウの托卵を見破れないという特性も遺伝しているために、次世代でもカッコウの托卵を許しつつ、このカラスの子孫は繁殖に成功しつつある。なんとも凄い話だが、これは地球上で現実に起きている進化の一場面なのだ。

托卵という行動は子孫を残すことに直結するため、進化速度が早いと予想される。カッコウはヒヨドリの卵にますます似せてくる(正確には、ヒヨドリを騙すぐらいに似た卵を生むカッコウの繁殖成功率は高くなる)だろうし、ヒヨドリだってカッコウの卵を見破る能力に磨きをかける(正確には、カッコウの卵を見破る能力のあるヒヨドリの繁殖成功率が高くなる)はずだ。どちらが進化的時間における最終勝者になるのだろう。興味は尽きない。

たま子は托卵に憤っていた。「(ヒヨドリの)お母さん、かわいそう。」とパパに訴える。こういう場合は抱っこするしかないよね。
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