たまごどんが行く!

たまごどんの日記なのら。

読書

幻庵(げんなん)を読んでいる

百田尚樹の幻庵を上下一緒に買って読んでいる。渦中となっている仕事や、たま子のお世話で忙しいのだが、昨日ようやく上巻を読み終えたところだ。面白い。この話は江戸時代の碁打ちの話である。主人公は服部立徹となっているが、ライバルの葛野丈和(後の本因坊丈和)がいいのだ。二人が争碁を打つ中で、お互いの技量を高め合う姿は、はじめの一歩における幕の内vs千堂戦のようだ。

たまごどんはその昔、剛腕丈和という碁書を購入し、その中の棋譜を並べた。当時の棋力では手の意味がさっぱり分からなかったし、今でも理解できているとは思えないが、碁が単なる陣取りゲームでないことは理解できたと思う。棋譜は後世に残る。200年前の棋士とたまごどんが盤上で会話できる碁は素晴らしい。

百田尚樹の本を読むのはこれが初めてだが、実にいい。さあ、下巻を読まなくては。

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大黒屋光太夫を読んでいる

更新が滞っている「たまごどんが行く!」ですが、本人は至って元気です。小説の構想を練っていると、時間があっという間に経ってしまうのだ。現在構想中の題材は3つ。そのうち2つが歴史小説になります。大変マイナーな人物を主人公に考えているので、これを書いている作家は居ないと思うのだが‥。まあ、まだ資料の読み込み段階だし、結末も決まっていないのだ。作品をものにできるかは神のみぞ知るだな。

そんな資料漁りの日常で、吉村昭の大黒屋光太夫を見つけたので、購入して読んでみた。たまごどんが光太夫のことを知ったのは、みなもと太郎の「風雲児たち」でだ。彼の乗り込む神昌丸が暴風雨に遭遇し、七か月後にロシア領アリューシャンの小島に漂着する。十七人の漂流民は少しづつロシア語を理解していき、生きるために狩りを覚え、日本に帰れるようにあらゆる手を尽くす。その方法は、時には船作りだったり、役人への直談判だったりだ。しかし、ロシアの寒さと、飢えや病気で、仲間たちは次々に倒れる。

購入したのは上巻だけなので、下巻は明日買うことになるだろうな。

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筒井康隆は健在なり

SF作家の筒井康隆さんのツィートが世間をザワつかせているようだ。
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たまごどんが高校生の頃には、首までドップリのツツイストになっていた。新潮社文庫の筒井康隆本はほとんど読んでいる筈だ。初めて読んだ筒井さんの本が「俗物図鑑」。様々な一芸を持つ異能者が評論家となる怪作だ。口臭から文明を語る口臭評論家、反吐からその持ち主の性格や容姿までもピタリと当てる反吐評論家、カンニングの手口を実体験を元に語るカンニング評論家などが、マスコミによって時代の寵児となり、そしてそのマスコミに飽きられる形で最後を迎える。筒井の放つ毒々しさとシニカルさに、思春期のたまごどんは虜になった。

星新一も小松左京も逝った現代では、筒井康隆がSF界の長老だろう。しかしこの長老は、有難いことに少しも丸くならない。永山則夫死刑囚の作家としての地位を守らない日本文藝家協会に愛想をつかし、中上健次、柄谷行人、井口時男と共に脱会した。また、自作「無人警察」でのてんかんに関する描写に抗議した日本てんかん協会に、筒井さんは一つ一つルールを確認していく。それから断筆宣言となるのだ。たまごどんは当時「噂の眞相」読者で、筒井さんの「笑犬樓よりの眺望」を楽しみにしていたから、断筆宣言は大変堪えた。断筆宣言の背景と当時の筒井さんの考えは、断筆宣言の軌跡で読むことができる。

たまごどんは、筒井康隆らしい今回のツイッター発言をうれしく思っている。世間の反応なぞ気にすることはないよ。

「こんな表現は下品だ。」 
そうですね、その通りです。

「もっと作家らしく上品に言えないのか」
そういうことを言う作家は一杯居ますので、そちらのところにどうぞ。

自身の直木賞落選を題材とした「大いなる助走」を書いた時とまったく変わらない筒井康隆に、たまごどんからアッパレ上げよう!
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貧困女子のリアルを読んだ

貧困女子のリアル(沢木文、小学館新書)を読んだ。いわゆるアラフォーの女性たちが貧困に蝕まれている様を取材した11のルポである。

彼女たちが貧困に喘ぐようになる理由は色々だ。ギャンブルとDVの父親だったり、旦那の連帯保証人になったりという比較的分かりやすい貧困の理由がある一方で、見栄からくる浪費だったり、得体のしれない資格やセミナーのための投資だったりと理由がよく分からなかった貧困の理由もあった。後者に対する著者の回答を引用しておこう。

>貧困状態にある女性と話していて感じるのは、美容にせよ、資格にせよ、”今の自分を変える”ことに、計画もなく投資する傾向があることがよくわかっているからだ。(p129)
>ほかに取材した女性たちも、(中略)”ここではないどこかに連れてってくれそうな何か””自分をリセットしてくれそうな何か”に、中身がほとんど入っていない財布をバンバン開けてしまうのだ。(p130)

読んでいると、もう少しなんとかならなかったのかと思う。後知恵でこうするべきだったということは言えそうだが、そんなことはアドバイスにならず、そもそも本人たちが一番感じていることだ。たまごどんだって兄弟については色々とあるし、もっと何とかフォローできなかっただろうかと夢想することもある。

彼女たちは、自分の人生をリセットするなにかに賭けている。その最たるものが、人生で一回きりの切り札である結婚だ。しかしその切り札を切れないまま、自分の容姿が徐々に劣化していくというのが現実のようだ。

SNSでハイソな生活をPRするために借金する女性も書かれている。この本に救いは書かれていない。現代日本の病理をまずは知ることだ。
たまごどんとしては、高校生くらいのときにこうした本を読むべきだと思う。自分の親を相対的に見る癖をつけることは、思春期における最重要課題のように思える。
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ダーリンは70歳

ダーリンは70歳(西原理恵子)を購入した。サイバラ本を久しぶりに買って読んだなあ。Yes!高須先生との日常がとてもいい感じです。高須先生が西原にだけは整形しないのが良いと思います。

たまごどんが気になったのは、日本一の地雷風俗店 鶯谷デットボールである。こんなこと書くと、またあのエロ野郎めと言われてしまうのであるけど。検索は自己責任でお願いします。

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「祖先の物語」を読み終えた

ドーキンスの生命史 祖先の物語を、やっと読み終えた。購入してから5年は経っている。この本は、地球で起きた進化という壮大な叙事詩であるとともに、現代生物学の武器となった科学手法のダイジェストであり、今でも明らかではない生物学の謎についての紹介でもある。

数あるドーキンス本の中でも、この本の難解さは抜けていた。何回か挫折したしなあ。


ドーキンスを読むと、自分が賢くなった気がするんだよねえ。

風俗嬢について調べてみた

たまごどんは、たんぽぽさんのところで風俗嬢について議論している。議論は「高報酬に惹かれて自発的に性産業で働く女性が居るか」であり、何故かはよく分からないが、議論相手の脳内では「そんな人は居ない」とされているようだ。

週末を利用して読んだのが、日本の風俗嬢(中村淳彦、新潮新書)である。ブックオフで購入してすぐに読み終えた。

最初にお断りしておけば、「お金のために腹をくくって裸の世界に飛び込み、涙を流しながら性的サービスを提供している」といったイメージはすでに過去のものである。どこにでもいる一般女性がポジティブに働いている。高学歴の者もいれば家族持ちもいる。これが現在の普通の光景である。(p13)

経済的理由で仕事をするのはどの仕事でも同じである。(中略)お金のために働くのは当然であるはずなのに、こと性風俗となると人々の反応は突然ずれてくる。「極めて特殊な理由があって生い立ちや環境が不幸な女性が、やむを得ずにカラダを売っている」「極端に派手で遊び好きで、どうしようもない消費好きな女性が身を落としている」といった認識がいまだに根強い。特にこうした認識を持つ人は四○代以上に多いように思う。
確かに九○年代まではそうした特別な理由がある女性が目立った。後者のイメージについていえば、実際に濡れ手で粟の大金を手に入れた風俗嬢たちが派手に消費をしていた。しかし二〇〇〇年代から現代に至っては風俗嬢の性質は大きく変わっている。
一般女性が普通の仕事として風俗を選択し、さして疑問を抱くことなくポジティブに働いている―これが現実だ。(P108-109)


本書によると、風俗業界が供給過剰による過当競争になったのは、1999年の風営法改正により無店舗型風俗店が届出だけで開設できるようになったこと、インターネットの普及により高収入求人サイトが誰でも見られる環境になったことが大きいそうです。その結果どうなったか。

供給過剰なので雇用する性風俗店と客による女性の選別が始まる。容姿を中心とした外見スペックだけでなく、接客サービス業なので技術、育ちや性格や知性などを含めたコミュニケーション能力が加味されて、性風俗がセーフティネットではなくなり、選ばれた女性が就く職業になってしまった。(P139)

このために、知的障害を持つ女性や容姿やコミュニケーション能力に劣る貧困女性は、風俗嬢にすらなれない現実がある。すると彼女たちは危険な個人売春に向かうしかない。

「これまでの性風俗は、反社会的な存在でありながらも、経済的に困窮した人たちのセーフティネット、つまり『反社会という名の社会』として機能していると考えられていました。性風俗がなくなったら路頭に迷ってしまう男女が大勢いるから、たとえ問題があっても今のままがいい、という現状肯定派が主流でした。でも、セックスのデフレ化が進むにつれて、性風俗をセーフティネットとして利用できるのは一握りの女性だけになってしまった。」(P223-224)

風俗嬢が求めているのは、安全な職場だ。性風俗の世界は働く女性が個人事業主扱い(業務委託契約)で、店側の正式な雇用契約が無い。すると、労働基準法が適用されない。長時間労働、罰金制度、社会保険への未加入が風俗嬢を苦しめている。店側の人間が傍にいる店舗型営業も規制によりその数を減らしているのだ。

たまごどんにとって興味深かったのは、p242から始まるフェミニズム思考の弊害だ。

多くの風俗嬢が求めているのは、命や健康を守るうえで必要な人権を保障する前提として、「性風俗を職業として認めてほしい」というだけのことだ。誰もが持っている普通の権利を求めているだけだが、そこに立ち塞がるのは「女性の味方」を自任するフェミニズム的な思考だという。「女性は性的な行為をして金銭を授受してはいけない」という一見もっともらしい思考が、かえって事態をややこしくしているというのだ。(p242)

要氏によれば、この種の「女性の権利を拡大したい」という思考が、かえって風俗嬢たちの安全や健康を脅かす大きな矛盾を生んでいるという。風俗嬢の命や安全を脅かす大きな問題が目の前にあっても、その具体的な対策や改善を考えるのではなく「男たちに性奴隷として働かされている風俗嬢を救済しなくては」といった方向に、運動が向かってしまうのだ。(p243)

性風俗をいかに理念や道徳先行で捉え、規制しようとしても、存在をなくすことはできない。規制を厳しくすれば、グレイゾーンだったものが闇に潜むようになるだけである。もうそろそろ建前での議論をやめて、性風俗業は社会にとって必要であり、あること自体を当然と考えた方がいい。そのような認識が浸透し、現実的な議論が進むことで、安全な環境の下で安心して働けるという風俗嬢たちの最低限の権利が、一日も早く実現することを願うばかりである。(p245)


たまごどんも中村氏の意見に賛成する。というか、フェミニズムの方は性の自己決定権を取り戻せと主張していて、オランダの売春婦を理想としていたと記憶しているんだけどなあ。記憶違いなんだろうか。





反日モンスターが事実を歪める

「反日モンスター」はこうして作られた( 崔碩栄(チェソギョン)、講談社+α新書)を今日読み終えた。韓国で親日派のレッテルは、社会的な死を意味する。選挙に勝ちたければ政敵を親日派に仕立てればよく、対馬の仏像窃盗犯も愛国者となり、自衛隊創設60周年の記念行事をドタキャンしたロッテホテルは正当化された。この本は、韓国社会に広がっている反日モンスターの歴史と、その絶大な影響について記した本である。

>(ロッテホテルがドタキャンした)この出来事は、韓国においては「契約」という社会的な約束事よりも、可変的で、即興的な「国民感情」が優先されることを証明する一例である。(本書p40 太字は原文では強調点。カッコはたまごどんの補足)

反日モンスターの一例を挙げると、天皇の日王呼称の強制だ。国際的に認められている天皇の称号も、韓国で使うと親日派の烙印を押されてしまう。親日派の定義は時代によっても変わる。朴槿恵大統領の父親である朴正煕は終戦時に少尉であり、親日派の定義であった中佐以上から外れていた。彼女の政敵のウリ党は、選挙三日前に「親日反民族行為真相究明特別法」を改正して、少尉にまで拡大しようとしたという。要するに朴槿恵潰しだ。その顛末は本文を読んでもらうとして、たまごどんの感想は、「もっと他に政治家の資質を探るべきじゃないの。経済政策とか外交とか、あの国の課題は山積しているだろうに」ということだ。韓国では選挙の争点が親日派かどうかだけなんだね。じゃあ、あのバカっぷりも理解できるわ。

いわゆる従軍慰安婦に関する発言で、韓国の大学教授は反日モンスターによって返り血を浴びている。本書では慰安婦問題はp188から記載されている。少し引用しよう。

>実のところ、朴教授の主張は、日本を擁護しているわけでも日本の論理を合理化しているものでもない。むしろ国家、社会が蹂躙してきた女性の人権問題について放置、傍観していたことに対し、誰よりも批判的だ。それにもかかわらず、韓国内において大きな反発を招いてしまったのは、「既存の常識」について異論を唱えたからであろう。慰安婦における誤ったイメージ、すなわち十代半ばの慰安婦が拉致されるようにして連れていかれ、性的搾取を強要されたというのが慰安婦の全てではなく、そればかりを強調することは効果的ではないという指摘である。(同書p207)

ここまでの認識が共有されてない韓国と、歴史問題について議論しても無駄だよなあ。ここを出発点として、「性的搾取を強要されたケースはどれですか」という調査にならないと。調査結果を元に事実を発言した教授が元慰安婦に土下座を強要されてしまうのでは、学問になりゃせんがな。

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祖先の物語

引越しというのは、自分を見つめ直す作業である。本棚にあって読んでいない本に、ドーキンスの「祖先の物語」があったのだ。忙しさにかまけてしまい積読状態だった本である。

たま子が「しまじろうのわお!」をに合わせて踊る横で、祖先の物語を読んでいる。先祖を探す巡礼の旅は、まだ始まったばかりだ。じっくりと腰を落として読みましょう。

正しい知識は、ときに命を救う

谷庵さんから教えて頂いた情報が素敵すぎなのだ。ブログの主は卵巣ガン患者さんで、船瀬俊介や安保徹などの影響で食事療法を始め、抗ガン剤の服用も止めていたらしい。そんなときに、NATROMさんの「ニセ医学」に騙されないためにに出会うのだ。

この本が呼び水となって、彼女は正しい情報を知り、正しい医療に身を委ねることが出来た。もしもNATROMさんの本が無かったら、彼女は貴重な自分の命を元手にして、勝ち目の薄い賭けをしていたかもしれなかった。まさに間一髪だったが、それだけに嬉しい記事である。

トンデモには実害の小さな笑えるレベルから、命を落とすレベルまで、様々なものがある。はなさんのブログを読み、逆にたまごどんは、正しい情報を発信することの重要さを、彼女に教えてもらった気がする。NATROMさんほどでなくても、たまごどんは正しい情報の発信源の一つでありたいと望んでいる。
フクイチ事故に関するたまごどんの議論を読んでくれた方が、福島に安心して住めるようになったよと思ってくれれば、こんなに嬉しいことはない。

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