たまごどんが行く!

たまごどんの日記なのら。

将棋

ひふみんの本当の引退

たまごどんは以前ひふみんの引退を取り上げたことがある。C級2組順位戦で三度目の降級点がつくと、棋士はその年度の棋戦に全て敗れた時点で引退しなくてはならない。ひふみんは残った唯一の棋戦である竜王戦6組昇級者決定戦の一回戦に挑んだ。相手は高野智史四段。新進気鋭の若武者だ。

ここまで来たら、矢倉を指さない訳にはいかんでしょう。加藤一二三先生に矢倉で教わるラストチャンスだ。局面は後手番である高野四段の端攻めが決まり、形勢の針は後手優勢から勝勢へと進んでいく。高野四段がトドメの2八飛を指した。ここからは日本将棋連盟ライブ中継から引用しよう。

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(2八飛は)19時48分の着手。▲5七玉は△6七金まで。▲3八合も△3六桂と打てばよい。詰みまでの手数は長くない。加藤は少しの間、盤上から視線を外した。19時51分、加藤は席を立つ。しばらくして、記録係が加藤側に残り時間の早見表を出した。加藤は残り1時間。高野は正座を崩さずにいる。20時3分、加藤はまだ戻らない。高野も足を崩した。対局室は長い沈黙が続いている。20時9分、加藤が戻ってきた。

加藤は(3八角と)指した。そして盤側にいる観戦記者に「今日は感想戦無しで。後日感想を送ります」と声をかける。

(3六桂と打たれ)この局面で加藤が投了した。(中略)加藤は本日をもって現役を引退。

終局後の感想戦は行われず、加藤はすぐに将棋会館をあとにした。高野は終局後、次のように話している。「加藤先生の引退がかかった一番ですから、全力でやろうと思いました。加藤先生は以前に指したときよりも気迫を感じました。最後の対局相手になれたことを光栄に思っています。」(以下略)

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どうだろう。棋士の男気が伝わっただろうか。それと、御年77歳のお爺さんが将棋に負けて悔しがる姿も、引退せざるを得ない状況に抗う姿も、棋士の本気なのだ。加藤九段の対局数は2505局(歴代1位)、1324勝は歴代3位、1180敗は歴代1位で、そのキャリアには木村、升田、大山、中原、米長、谷川、羽生、そして藤井さんとシノギを削った勝負将棋がある。

今日は中原さんとの第40期名人戦(持将棋1局、千日手2局を挟み、フルセットを戦った十番勝負)で名人を奪取したときのカッコいいひふみんの写真を飾ることにしよう。お疲れ様、加藤九段。
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藤井四段、26連勝達成!

将棋界のニューヒーローである藤井四段が順位戦に登場した。初戦の相手は瀬川五段。サラリーマンからプロ試験に合格したという異色の棋士だ。たまごどんとしてはどちらにも肩入れできず、二人とも頑張れとしか言いようがない。両者共に居飛車党なので、激しい将棋になるのだろうな。中盤の飛角交換から瀬川さんが苦しくなったようで、飛車を追うために3八桂と投資した局面では後手の藤井さんが優勢だ。しかし、ここからの瀬川さんが強かった。7筋の攻めを余しつつ、遊び駒だった3八桂を4六に跳躍させたのが91手目のこの局面だ。これで難しくなった。いやむしろ瀬川さんの方が優勢か?

91手目 4六桂










藤井四段は38分を投入して6三金と躱した。本譜は5四桂、同金、6六桂と進んだが、6六桂ではなく5五銀ならどうなったのだろう?8八歩成なら5四銀と開き直る。ここで先手玉に詰みがあるのかどうかがたまごどんには分からなかった。アプリの解説には4六桂が優ったとあり(3四の地点を封じていて、自玉も広くなる)、実際その通りだと思うが、これでも瀬川さんが負けていると思う。

瀬川さんも全力で戦ったが、藤井さんを止めることはできなかった。藤井さんの対局予定を見ると、27戦目は東大生との朝日杯、28戦目は澤田六段との再戦となるようだ。最多連勝タイ記録がかかった一戦が澤田さんとはねえ。こういうのも巡り合わせなのだろうな。ここを突破すると、竜王戦本戦トーナメントが29戦目だ。相手は増田四段で、もちろん強敵だ。

たまごどんは藤井四段をリスペクト&応援しています。

藤井聡太四段、20連勝

たまごどんは日本将棋連盟アプリを購入した。月額500円近くかかるが、これも藤井四段のためだ。昨日の相手は澤田六段。彼だっていすれタイトルを争う棋士になると目されている若手実力者だ。舞台は棋王戦の予選トーナメント決勝で、これに勝つと本戦トーナメントにコマを進めることができる。

10時から始まった対局は相掛かり腰掛銀となり、後手番の藤井四段の誘導で千日手となった。指し直し局も相掛かりとなり、お返しとばかりに澤田六段は徹底した手待ち作戦をとる。先手の藤井四段は4五歩と打開した。局面は藤井さんが受け切るかどうかの局面になりそうである。

澤田六段の7二桂に、藤井四段は6三歩成〜4三角成〜5二銀と攻め合いを選んだ。この時点で、藤井四段の持ち時間は1時間以上あるのに対し、澤田六段の持ち時間は僅か8分である。優勢を意識した澤田六段は、6六とまで藤井玉の包囲網を築いた。

藤井さんは4三銀成。この手は詰めろでないので、詰めろが続けば澤田六段の勝ちだ。7七金の縛りに、藤井さんは6八歩と受けた。次の詰めろは必至になるが、さらに銀を渡さなければならず、澤田玉は詰むか否かの勝負になる。とにかく澤田六段には時間がない。局後の感想戦によると藤井四段に誤算があり、4三銀成は敗着になりかねない手だったそうだ。澤田さんは銀を渡して必至をかける局面を選んだ。あとは藤井さんの王手ラッシュをしのげるかどうか。

問題の局面がここ。121手目の7六桂だ。取ると6七歩で詰めろが消える。7五玉は7七角成〜6六銀以下、詰んでも文句は言えない。澤田六段は1分将棋で、指運にすべてを託すしかない。彼は同金を選択した。検討では7五玉で後手玉に詰みはなく、澤田六段の勝ちだったようだ。この将棋は155手で藤井四段が勝ちをもぎ取った。
121手目 7六桂











この将棋は、彼の公式戦ではっきり負けとなった初めての将棋だった。その局面に持ち込んだのは澤田さんの実力と執念だ。一人千日手で体制を崩さずに、先手の仕掛けを受け止めた。神経をすり減らす手順で消費時間に差がついたことも敗因の一つなのだろう。将棋界一の賞金首である藤井四段を相手に、「澤田ここにあり」を示した一局だった。

藤井さんはこれで公式戦20連勝だ。連勝には不思議の勝ちがつきもので、神谷八段が持つ連勝記録(28連勝)も見えてきた。竜王と棋王の本戦トーナメントに進出した藤井四段から、ますます目が離せません。

藤井四段に期待しよう

最年少棋士・藤井聡太四段と一流棋士が非公式戦で対局する「炎の七番勝負」は藤井四段の6勝1敗で終了した。将棋界の絶対王者である羽生さんにも勝ったのだから恐れ入る。彼の場合は、まだ強さに底を見せていない感じがあって、この先どうなるのかという期待と不安があるなあ。囲碁界にイ・チャンホ(李昌鍋)が登場したときもこんな感じだったんだろうか。彼が「20歳までに世界チャンピオンになりたい。」と発言したとき、藤沢秀行名誉棋聖は笑ってこう返したそうだ。「ずいぶん謙遜したね。」それもそのはず、李昌鍋は当時まだ13歳だった。

炎の七番勝負は大変面白かった。藤井四段は公式戦で負けなしの13連勝。彼の将棋は逆転が少なく、序盤でポイントを上げていて、バランスが取れていると思う。終盤の剛腕で引っくり返していた羽生四段より強いのは間違いない。中終盤が鬼だった羽生さんの強さが完成したのは、田中寅彦九段戦などで序盤の大事さを学び、序盤センスを人一倍磨いてからだ。

たまごどんが次にしてほしい一戦は、藤井聡太四段vs 最強の将棋ソフト PONANZAとの番勝負だ。電王戦が終わってからになるだろうが、実現してほしいなあ。AbemaTVさん、お願いしますよ。
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桐山九段を語る

今日のNHK杯戦は桐山九段と飯島栄治七段との一戦だった。今期で加藤一二三九段と森けい二九段が引退するため、将棋界の最年長は桐山清澄九段となる。相手の飯島七段は前期までB級1組に在籍した実力者だ。御年69歳の桐山さんには厳しい相手である。先手は桐山九段だ。

桐山さんはA級に14年在籍し、棋聖3連覇と棋王を獲得し、タイトル戦になる前の王座戦や第1回全日本プロ将棋トーナメントで優勝した名棋士だ。名人戦では中原さんが4-1で桐山さんを退けている。たまごどんは中原さんの将棋本で強くなっていったので、同年代のライバルだった桐山さんはよく知っているのだ。言動がひふみんや森九段ほど目立たないのでキャラ的に損をしているが、実力者だった。

飯島さん相手に良くなった局面もあったみたいだが、駒を渡せないという制約が大きく、勝ちきれなかった。7四桂の前に2二とと捨ててスピードアップを図るべきだったのか。2三飛成が時期尚早だったのか。少し先手がよさそうな局面だとたまごどんは判断したが、受けも攻めも条件が多いようなので、実際は後手が勝ちやすい局面かもしれない。

桐山九段には残念な結果となったが、相居飛車の切り合いの将棋を往年のファンに魅せることができた。次は桐山九段の代名詞である「いぶし銀」を見たいです。
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森内九段がフリークラスに転出した

名人8期で十八世名人の資格を持つ将棋の森内俊之九段(46)が平成29年度から順位戦のフリークラスに転出することが31日、分かった。

まさに青天の霹靂!過去には中原誠永世名人がA級から陥落後にフリークラス宣言した例もあるが、森内さんはまだ46歳だよ。たまごどんの情報が遅いのかもしれないが、PONANZA vs 佐藤天彦名人の電王戦が霞んでしまった印象だ。

こう書くと、彼が引退するみたいだが、そうではない。宣言によるフリークラス棋士の定年は65歳になるそうだ。しかし驚いた。10年間ほど名人戦は、羽生さんか森内さんのどちらかは必ず対局者になっていたほどの名棋士なのだから。
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電王戦は今年限りだそうな

動画サイト「ニコニコ生放送」を運営するドワンゴは22日、東京都港区で記者会見を行い、人間と将棋ソフトが対局する同社主催の「電王戦」は今年限りで終了すると発表した。

うーん、そんなこと言わずにやってくれればいいのに。羽生さんだって、これで終わりじゃ堪らないだろうに。佐藤名人 vs ポナンザも楽しみではあるんだけどさ。

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伊藤能六段の死

将棋棋士の伊藤能六段が亡くなったそうだ。享年54歳。

昔は奨励会の年齢制限が31歳だったが(現在は26歳)、年齢制限が迫る中でプロになったという苦労人の棋士だ。故米長邦雄永世棋聖門下で、彼の弟弟子には先崎九段、中川八段、中村太地六段が居る。

彼の親がクリスチャンだった影響で、彼もクリスチャンだった。米長永世棋聖が「イエスの子がノーとはこれ如何に」とジョークを言っていたのをたまごどんは覚えている。彼の死因はハッキリしない。クリスチャンだから自殺はしないと思うけど、先崎九段の追悼文から判断すると、経済的にはかなり窮していたようだ。

たまごどんは彼の死を今月号の将棋世界で知った。亡くなったのは去年の12月25日だそうだ。彼の通算成績は214勝327敗、決して一流ではないが、三段リーグを最年長で突破した棋士といえば今でも伊藤能さんだ。余談だが、その時の三段リーグで昇段しプロ入りしたもう一人の棋士は、いま渦中の人である三浦九段である。

故人に合掌。
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ひふみんの引退

加藤一二三九段が年齢制限により引退することになった。C級2組で降級点を三回とったことによるもので、本人としてはまだまだ棋士としてやる気十分だったんじゃないだろうか。その棋歴の凄さはここを読むと分かる。

>1954年、当時の史上最年少記録(14歳7カ月)でプロ入り。60年には、史上最年少の20歳で名人戦に登場した。名人などのタイトルを通算8期獲得。通算1323勝は歴代3位、対局数(2497局)と敗戦数(1173敗)はともに歴代1位だ。19〜21各世紀生まれの棋士と対戦経験があり、大山康晴十五世名人や升田幸三実力制第四代名人ら昭和の名棋士とも名勝負を繰り広げた。テレビのバラエティー番組などにも出演し、「ひふみん」の愛称でも知られる。

平成の中学生棋士・藤井四段との公式対局もギリギリで実現した。「名人経験者がC級に陥落して引退しないはいかがなものか」という外部の声もあったけど、ひふみんは自分の意思を貫いた。「私はまだ強くなると思っています。」

無人島に持っていきたいものは?との定番の質問に、ひふみんは答えた。「うーん、それは羽生さんですね」
猫にこう語りかけた。「ハロー、君たちも将棋に興味があるのかい?」
タイトル戦の旅館にお願いした。「滝がうるさいので、止めて下さい。」

ひふみん伝説は読むだけで楽しいぞっと。

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谷川浩司 日本将棋連盟会長の辞任表明

三浦九段のコンピュータソフト不正使用疑惑の責任を取る形で、谷川浩司日本将棋連盟会長が辞任を表明した。連盟は三浦九段を出場停止処分にし、竜王戦挑戦者を三浦九段から丸山九段に替えた。谷川会長は今回のことで体調不良に至ったそうだ。将棋にも影響していたようである。

渡辺竜王も今回の騒動について謝罪している。少し引用しよう。

>まず始めに、今回の件では7番勝負の直前というタイミングでメディアの取材に応じたことにより、三浦九段、読売新聞社さま、また将棋ファンの皆様方にご迷惑をお掛けしました。お騒がせしたことを申し訳なく思いますし、今後はこのようなことがないように将棋連盟の一員として将棋界の発展に努力して参ります。

たまごどんは三浦九段が冤罪だったとしても、今回の竜王挑戦者の交替はやむを得ない措置だったと考える。将棋界最高峰のタイトル戦に挑戦する棋士が、不正をする輩では困るのだ。もしも竜王戦の最中に不正の証拠が見つかったとしたら、その衝撃は現在の比ではない。たまごどんは、今回の騒動がほぼベストな形で決着したと思っている。渡辺vs三浦戦、ハッシーvs三浦戦は見逃せない遺恨試合となった。

後任の日本将棋連盟会長はまだ決まっていない。たまごどんは、現役の棋士に会長の重責を担わせない方がいいと思う。大山名人のような超人ばかりではないのだから。そうだなあ。新会長には、最近引退した田丸九段でどうでしょうか。
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