たまごどんが行く!

たまごどんの日記なのら。

将棋

中尾五段の鬼勝負と米長哲学

将棋界のルールが大一番を生み出した。その大一番とは、棋王戦予選の中尾敏之五段と青嶋未来五段戦だ。なんてことない予選が大一番となった理由を理解してもらうには、少々の説明がいる。

将棋のフリークラスは宣言者とC級2組からの陥落者で構成されている。そして、陥落者は十年以内に順位戦に復帰できないと引退と規定されている。順位戦への復帰の条件はここにあるが、かなり厳しいものだ。

1.年間対局の成績で、「参加棋戦数+8」勝以上の成績を挙げ、なおかつ勝率6割以上。(例:2005年度で、日本シリーズ・新人王戦の出場権のない棋士の場合は17勝)。
2.良い所取りで、30局以上の勝率が6割5分以上
3.年間対局数が「(参加棋戦+1)×3」局以上。ただし、同じ棋戦で同一年度に2度(当期と次期)対局のある場合も1棋戦として数える。(例・2005年度で、日本シリーズ・新人王戦の出場権のない棋士の場合は30局)。
4.全棋士参加棋戦優勝、タイトル戦挑戦。

中尾五段の今期成績は10棋戦に出場して17勝10敗。1の規定により、あと一勝すれば順位戦に復帰できる。そうなると棋士人生は一気に伸びるのだ。最悪ケースは「三年連続で降級点を取って、再びフリークラスになって10年後に引退」であるので、最低でも13年は保証される。そしてフリークラス在籍が10年目の彼は、この勝負に負けると引退が決まる。

相手の青嶋五段は新進気鋭の若手だ。彼には彼の勝たなくてはならない理由がある。そして将棋界には米長哲学がある。「相手にとって大一番で自分に無関係の勝負にこそ、全力で挑め」

故米長将棋連盟会長は現役時代にこの哲学を実践した。その精神は、相手の大一番を叩くことで、自分の運を高めるというものだ。わざと負ける人間に運命は微笑まない。こうした勝負に手を抜くかどうかで、自分が一流になるのか二流のままで終わるのかが決まるというのが、米長哲学の真髄だ。この哲学が浸透したおかげで将棋界は八百長疑惑と無縁でいることができる。羽生さんは、米長会長が残した一番の功績として米長哲学を挙げているほどだ。

青嶋五段は中尾五段の攻めを切らし、入玉を確定させて盤石の態勢を作った。ほどなく中尾五段が投了し、彼の引退が決まった。

棋士は勝負師だ。奨励会三段リーグ戦に敗れて棋士の夢を絶たれた奨励会員(その中には里見女流名人も含まれている)も含め、棋士にはドラマがある。それでも、ここまでの大一番を戦った棋士は、「勝てば四段、負ければ奨励会退会」の勝負将棋を指した岡崎洋七段や、昇段のかかった奨励会三段リーグ最終戦で負け、もはやこれまでと覚悟してからの他力昇段となった中座七段くらいかな。C級2組を陥落してフリークラス入りした棋士はひっそりと引退するのが常だが、中尾五段はこの勝負将棋によって将棋ファンの記憶に残る棋士となった。
無題

鬼のように強い羽生さんがキタ〜

強い羽生さんが戻ってきた。名人戦プレーオフで豊島八段と稲葉八段を破り、羽生竜王は佐藤天彦名人への挑戦権を勝ち取った。羽生さんが名人を奪取すれば、通算タイトル100期の偉業となる。ちなみに大山康晴十五世名人が通算80期中原誠十六世名人が通算64期だ。今とはタイトル数が違うので単純に比較はできないが、100期というのはとてつもない数字です。

プレーオフの将棋は二局とも、後手番の羽生竜王が踏み込みよく攻めてほぼ完勝だった。永世七冠を実現し国民栄誉賞を受賞したことで、羽生さんにスイッチが入ったのだろうか。この一番というときの羽生さんの集中力と瞬発力を、他の棋士とファンに見せつけた。

大山さんが中原さんを、中原さんが谷川さんを、谷川さんが羽生さんを、それぞれ後継者として認めたように、羽生さんは藤井さんを認め、彼とタイトル戦で雌雄を決するその日の準備をしているってのは穿ち過ぎですかね。
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藤井聡太朝日杯の誕生

平昌オリンピックの羽生さんも凄かったので取り上げたいが、今日は将棋界の羽生二冠を公式戦で破った藤井聡太五段の話を取り上げることにしよう。全棋士参加のトーナメント準決勝で、藤井五段は、将棋界のリビングレジェンドである羽生二冠と対戦した。

両者の対戦成績は非公式戦で1勝1敗。いずれ大舞台でも激突することになるだろう。と、こんな感じに書くと朝日杯トーナメントが軽いようになってしまうが、朝日杯の優勝賞金は750万円。安くはないのだ。

この一戦は藤井五段が勝利した。棋譜を見ると相掛かりの最新形から端攻めを絡めて、羽生さんを寄り切っている。強いねえ〜〜。この勢いのままに、朝日杯決勝で広瀬八段にも勝ち、全棋士参加の棋戦で堂々の優勝を勝ち取った。

藤井さんは全棋士参加の棋戦で優勝したため、規定により同日で六段に昇段した。彼が五段に昇段したのは、順位戦C級2組で9戦全勝してC級1組に昇級したことによるものだから、五段時代は僅かに二週間という計算になるようだ。つまり、2/1のC級2組順位戦9回戦から2/17の朝日杯優勝までが、藤井さんが五段として将棋を指した時期ということになる。これは藤井五段の直筆扇子を持っている人はチャンスですよ。将来必ずお宝になるので、大事に保管しておいて下さい。

フィギュアスケートの羽生くんの金メダルストーリーも漫画みたいだが、藤井聡太さんの朝日杯ストーリーも負けていないですなあ。
朝日杯準決勝


羽生さんと井山さん、国民栄誉賞おめでとうございます

将棋界で永世七冠を達成した羽生さんと、碁の七冠に再び返り咲いた井山さんが、国民栄誉賞を授与された。

選ばれるべき人が選ばれて、本当に良かった。お二人ともおめでとうございます。
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田中博己さんのこと

えー、長いこと更新をサボっておりました。体調は五十肩以外ピンピンしております。心配かけて、正直すまんかった。

前の会社の友達Sくんから来た年賀状の話をする。そこには、「もし長野に来られたら、職場にいる「田中博己」くんと将棋を対戦してほしいです。信州大学を卒業した長野県アマチュアランキング1位の強者です。」とあった。田中さんは34歳。たまごどんの大学の後輩で、同じ会社に勤めていることになる。たまごどんは彼と顔を会わせずに転職してしまったので、過去形となるけれど。それにしても長野県ランキング1位とは凄い後輩がいたものだ。

田中さんは朝日杯将棋オープン戦で大橋四段と対戦していた。その棋譜を見たけど、当たり前だが強いねえ。プロの攻めを切らせているではないか。終盤に時間がなくなって逆転されていたけど、棋力は十分に魅せてくれた。おっとSくん、たまごどんは県のベスト8がやっとだが、田中さんは全国大会のベスト8だ。ザクとは違うのだよ、ザクとは!

もしも会社の後輩に彼が居てくれたら、たまごどんは転職していなかった気がするなあ。彼とたまごどん、そしてNくんがいれば職団戦でもいい成績を残せた気がする。御代田町役場には、将棋強豪であり詰将棋作家でもある井上徹也さんもいる。なんか凄いな、なぜ御代田に将棋の強豪が結集するのだろう。



羽生永世七冠の誕生

羽生棋聖が渡辺竜王に4-1で勝利し、竜王位を奪取した。これで羽生さんは通算七期の竜王となり、永世竜王の権利を得たことになる。出来たてホヤホヤの叡王位を除いた全ての永世称号が、羽生さんに集結した。

羽生さんの通算タイトル獲得は99期。大多数の棋士は一つもタイトルを取れずに棋士人生を終わるというのにな。たまごどんは、羽生さん・イチローと同年代に生まれたことに感謝します。
羽生永世七冠


中村太地王座の誕生

将棋界に新しいタイトルホルダーが誕生した。羽生王座に中村太地六段が挑戦した第65期王座戦で、中村六段が3勝1敗でタイトル奪取に成功したのだ。たまごどんイチオシのイケメン棋士である。

棋譜を見たが、羽生さんをねじり伏せた第一局が印象深い。最後は羽生さんの受けの見落としがあったということも、名局と言えるのではないだろうか。将棋は人がするもので、だからファンは感動するのだ。

菅井さんに中村さん、二人に共通するのはソフト将棋との強い接点である。菅井さんは電脳戦でソフトに完敗した苦い経験を持つ。そして中村さんは、師匠の米長邦雄名誉棋聖と戦ったボンクラーズの指し手役を務めるという経験をした。中村さんは、米長名誉棋聖の最後の勝負将棋を間近で見届け、そしてソフトの実力を認識したことだろう。

彼は早稲田大学を卒業したインテリで、現在のNHK将棋講座の講師でもある。とにかくカッコいい男性で、28歳の男盛りだ。彼女は居ないそうだ。棋風は居飛車の本格派。今回の王座戦では怖い変化に飛び込んでいく積極性があった。自分の読みに自信が出てきたのではないかな。年下の菅井王位や藤井四段の活躍も、彼の奮起材料になったに違いない。

将棋界の絶対王者だった羽生さんが一冠となった。現在の将棋界のタイトルホルダーは、佐藤天彦名人、渡辺明竜王棋王、羽生善治棋聖、久保利明王将、菅井竜也王位、そして中村太地王座だ。竜王戦は渡辺 vs 羽生となる。竜王戦では本気の羽生さんを見ることが出来そうだ。

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先崎九段が休場となるそうな

先崎九段が休場届を出したそうだ。

>日本将棋連盟は10日、先崎学九段(47)が一身上の都合で来年3月末まで休場すると発表した。先崎九段はエッセーなどの執筆でも知られる。今月2日の名人戦順位戦B級2組は村山慈明七段(33)に不戦敗だった。今後の順位戦など各棋戦は不戦敗となる。【山村英樹】

彼は酒飲みなんで痛風か糖尿のような病気になったのではないかと思うけど、棋士が順位戦を戦わないとはよっぽどのことだと思う。大丈夫なんかな‥。

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菅井王位の誕生

菅井竜也七段が羽生王位に挑戦した第58期王位戦は、菅井七段が4勝1敗で奪取した。棋譜を見た限りでは、菅井さんの大局観が良かったようだ。菅井さんが優勢の時間が長く、そのまま押し切ったという将棋だった。

羽生さんが棋聖・王座の二冠、渡辺さんが竜王・棋王の二冠、佐藤天彦さんが名人、菅井さんが王位、久保さんが王将という勢力図になる。天彦さんは叡王でもあるけど、これは来年からカウントのようだ。

菅井さんは振り飛車党で、ソフトの強さを実感してから急速に力をつけたという印象がある。と言っても、彼よりも遥かに弱いアマチュアの印象論にすぎないけど。将棋は独特でねじり合いにも強い。今回の羽生さんの負け方は後に引くかもしれない。

王位奪取おめでとうごさいます!菅井王位。

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富山県アマ名人戦予選

結果は‥

本戦トーナメント2回戦負け





だめだこりゃ。
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