たまごどんが行く!

たまごどんの日記なのら。

将棋

伊藤能六段の死

将棋棋士の伊藤能六段が亡くなったそうだ。享年54歳。

昔は奨励会の年齢制限が31歳だったが(現在は26歳)、年齢制限が迫る中でプロになったという苦労人の棋士だ。故米長邦雄永世棋聖門下で、彼の弟弟子には先崎九段、中川八段、中村太地六段が居る。

彼の親がクリスチャンだった影響で、彼もクリスチャンだった。米長永世棋聖が「イエスの子がノーとはこれ如何に」とジョークを言っていたのをたまごどんは覚えている。彼の死因はハッキリしない。クリスチャンだから自殺はしないと思うけど、先崎九段の追悼文から判断すると、経済的にはかなり窮していたようだ。

たまごどんは彼の死を今月号の将棋世界で知った。亡くなったのは去年の12月25日だそうだ。彼の通算成績は214勝327敗、決して一流ではないが、三段リーグを最年長で突破した棋士といえば今でも伊藤能さんだ。余談だが、その時の三段リーグで昇段しプロ入りしたもう一人の棋士は、いま渦中の人である三浦九段である。

故人に合掌。
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ひふみんの引退

加藤一二三九段が年齢制限により引退することになった。C級2組で降級点を三回とったことによるもので、本人としてはまだまだ棋士としてやる気十分だったんじゃないだろうか。その棋歴の凄さはここを読むと分かる。

>1954年、当時の史上最年少記録(14歳7カ月)でプロ入り。60年には、史上最年少の20歳で名人戦に登場した。名人などのタイトルを通算8期獲得。通算1323勝は歴代3位、対局数(2497局)と敗戦数(1173敗)はともに歴代1位だ。19〜21各世紀生まれの棋士と対戦経験があり、大山康晴十五世名人や升田幸三実力制第四代名人ら昭和の名棋士とも名勝負を繰り広げた。テレビのバラエティー番組などにも出演し、「ひふみん」の愛称でも知られる。

平成の中学生棋士・藤井四段との公式対局もギリギリで実現した。「名人経験者がC級に陥落して引退しないはいかがなものか」という外部の声もあったけど、ひふみんは自分の意思を貫いた。「私はまだ強くなると思っています。」

無人島に持っていきたいものは?との定番の質問に、ひふみんは答えた。「うーん、それは羽生さんですね」
猫にこう語りかけた。「ハロー、君たちも将棋に興味があるのかい?」
タイトル戦の旅館にお願いした。「滝がうるさいので、止めて下さい。」

ひふみん伝説は読むだけで楽しいぞっと。

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谷川浩司 日本将棋連盟会長の辞任表明

三浦九段のコンピュータソフト不正使用疑惑の責任を取る形で、谷川浩司日本将棋連盟会長が辞任を表明した。連盟は三浦九段を出場停止処分にし、竜王戦挑戦者を三浦九段から丸山九段に替えた。谷川会長は今回のことで体調不良に至ったそうだ。将棋にも影響していたようである。

渡辺竜王も今回の騒動について謝罪している。少し引用しよう。

>まず始めに、今回の件では7番勝負の直前というタイミングでメディアの取材に応じたことにより、三浦九段、読売新聞社さま、また将棋ファンの皆様方にご迷惑をお掛けしました。お騒がせしたことを申し訳なく思いますし、今後はこのようなことがないように将棋連盟の一員として将棋界の発展に努力して参ります。

たまごどんは三浦九段が冤罪だったとしても、今回の竜王挑戦者の交替はやむを得ない措置だったと考える。将棋界最高峰のタイトル戦に挑戦する棋士が、不正をする輩では困るのだ。もしも竜王戦の最中に不正の証拠が見つかったとしたら、その衝撃は現在の比ではない。たまごどんは、今回の騒動がほぼベストな形で決着したと思っている。渡辺vs三浦戦、ハッシーvs三浦戦は見逃せない遺恨試合となった。

後任の日本将棋連盟会長はまだ決まっていない。たまごどんは、現役の棋士に会長の重責を担わせない方がいいと思う。大山名人のような超人ばかりではないのだから。そうだなあ。新会長には、最近引退した田丸九段でどうでしょうか。
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映画「聖の青春」を観た

村山聖九段の生涯を描いた映画「聖の青春」を観てきた。この先はネタバレも多いので、そのつもりで。
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叡王戦で羽生さん敗れる

第二期叡王戦の準決勝が行われた。準決勝の組み合わせは豊島七段 vs 千田五段、佐藤名人 vs 羽生三冠である。ここを勝ち抜くと、決勝は三番勝負になる。

羽生三冠は佐藤名人に敗れた。佐藤名人が入玉し、羽生さんは刀折れ矢尽きる形で投了した。ニコニコ配信を見ていた人によると、羽生さんは相当に悔しそうな顔をしていたという。たまごどんも残念だ。たまごどんもそうだが、やはり人工知能と将棋で戦う人類代表は羽生さんで然るべきだと、将棋ファンは思っていたからなあ。

佐藤名人は先日のNHK杯戦で、絶体絶命だった玉の見事な捌きで逆転に成功し、勝利を収めた。奇しくも、相手は初代叡王の山崎八段だった。

決勝に進出した棋士は千田五段。彼は自分の棋力向上にソフトを活用して、目先の勝利ではなく将棋の実力を伸ばそうとしている若手棋士だ。昨年のNHK杯の準優勝者である。最もソフトを研究している棋士は千田五段ではないかとも噂されているらしい。彼には叡王になりたいという強いモチベーションがあった。賞金や名誉ではない。叡王になれば、最強ソフトを借りて自宅で存分に研究できるからだ。

佐藤名人も目先の勝利に囚われることなく、棋力の研鑽に努めた棋士だ。たまごどんは実績から考えて佐藤名人が叡王になると予想するけど、千田五段 vs Ponanzaも見てみたい。
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二上九段が亡くなった

二上達也九段が亡くなった。享年84歳。

二上九段は通算勝率5割3分2厘だが、対大山戦でいうと45勝116敗というダブルスコア以上の差であった。それでも当時のNo.2棋士で、タイトル戦登場は26回を数える。そのうち大山戦は20回で、二上さんから見て2勝18敗という成績だ。要するに大山先生が化物だったということなんだろう。二上会長は大山さんの顔を見るのも嫌だったんじゃないかな。

二上九段は大学教授のような風貌で、弟子の羽生さんとは理知的な雰囲気がよく似ている。もっとも、羽生さんは誰が師匠であろうとも現在の羽生さんの地位を築いたと思うけど。二上九段は日本将棋連盟会長として14年勤めた。また詰将棋の名手でもあり、近代将棋の詰将棋の選者を長く務めた。将棋界への貢献は大きなものがあったと思う。

故人に合掌。
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プロ棋士の存在意義とは?

三浦九段のスマホによる将棋ソフトカンニングが事実だったとして話を進める。もともと将棋界は性善説で成り立っていた。将棋指しが指した手は自分の脳で考えた手であり、坂田三吉が言ったように、譜は後世に残るという気概で棋士は戦っているというのが建前だった。

森内九段は「ソフトが指そうと人が指そうと、いい手はいい手です」と発言して、ソフトの新手を実戦で取り入れた。この時ですら否定的な意見があったのだ。ソフトが発達したことで、「この形でも戦える」という将棋の幅が広がり、棋士とソフトが協働して将棋の可能性を探っているというのが、平成28年の将棋界の動向である。

しかし、ソフトが棋士を完全に凌駕している能力がある。最終盤だ。詰みがある局面をソフトは逃さないし、寄せの段階でも並みの棋士では歯が立たなくなっている。故米長九段は当時の最強ソフト・ボンクラーズ対策として「終盤のない将棋」を選択し、実際に勝ちのある局面までもっていったのだ。この勝負の論評はここで触れている。

棋士が1分の秒読みの中でお互いの知力を絞る姿は美しく、そこに価値を見出しているのが将棋ファンだ。三浦九段は目先の勝利に目がくらみ、棋士の存在意義について考えていなかったのではないか。
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「スマホの提出をお願いします。」

日本将棋連盟は5日、東西の将棋会館で行う公式戦で、対局室へのスマートフォンなどの電子機器の持ち込みや対局中の外出を禁止する規定を設け、12月14日から施行すると発表した。

これは仕方ないかなあ。今のソフトの強さはプロを凌駕することもあるのだ。特に詰む詰まないの最終盤では、人間の能力を超えています。でもやっぱり、味気ない気もする。もう少ししたら、二日制タイトル戦という存在が無くなるのかもしれません。

スマホを取り上げられて2日間缶詰にされるというのは、競輪選手のようだな。タイトル戦で、隠し持っていたスマホからブログを更新して反則負けになったら、大きなニュースになると思う。ハッシー、聞こえましたか?

それでも木村一基八段に期待する

王位戦第七局に羽生さんは勝利し、王位のタイトルを死守した。羽生さんは名人位を佐藤八段に奪われ、王将戦で郷田九段に防衛を許し、棋王戦で永瀬六段の挑戦をフルセットで退け、そして王位戦では木村八段に薄氷の防衛である。羽生さんは王座、棋王、王位の三冠なんだけど、不調と言われるんだよなあ。凄い人です。

木村八段は6回タイトルに挑戦し、いずれもタイトル奪取はならなかった。それでも彼は、タイトル戦で徐々に成績を伸ばしているのだ。彼の哀愁が漂うルックスもいい。大山名人のような容貌で渋さがある。簡単に勝とうとしない姿勢もいいのだ。

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2005年、木村八段は第18期竜王戦の挑戦者決定三番勝負で三浦弘行八段を破りついにタイトル初挑戦。しかし、渡辺明竜王に0勝4敗のストレートで敗れてタイトル獲得はなりませんでした。

2008年、第56期王座戦で2度目のタイトル戦出場。羽生善治王座に挑戦するも、0勝3敗のストレートで敗れます。

2009年、第80期棋聖戦で3度目のタイトル戦出場。羽生棋聖に挑戦したこのシリーズは、1局目を落とすも2局目、3局目と連勝し、タイトル奪取に王手をかけます。しかし、第4局、第5局と勝てば棋聖獲得となる対局で連敗。三度目の正直はなりませんでした。

2009年は第50期王位戦でも挑戦者となり、これが4度目となるタイトル戦出場。深浦康市王位を相手に3連勝とし、こちらもあと1勝で王位を獲得できる大チャンスとなったのですが、そこからまさかの4連敗。誰もが木村王位の誕生かと思ったシリーズは、無念の結果となりました。

2014年の第55期王位戦。5年ぶり、そして5度目のタイトル戦出場。羽生王位に挑戦したものの、2勝4敗1持将棋で、タイトル獲得はまたもお預けとなりました。
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そして今年、2016年の第57期王位戦最終局に彼は負けた。この先は伸び盛りの若手も台頭してくるだろう。彼はタイトルを獲れないのだろうか。たまごどんは違うと思う。彼は地獄の三段リーグで苦しみ抜き、そして突破することが出来た棋士だ。あと一歩が大変なのかもしれないが、あの名棋士 升田幸三だって、タイトル戦では成績が残せずに苦しんだのだ。木村さん、奥歯を噛みしめ、不撓不屈の気持ちで戦ってください。

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藤井聡太新四段の誕生

今日は奨励会三段リーグの最終日で、大橋貴洸三段と共に四段昇段を決め、プロ入りしたのが藤井聡太三段だ。藤井三段はあの厳しい三段リーグを一期で抜けたことになる。

驚くべきことは、彼が14歳2か月の中学生であり、史上最年少棋士であることだ。 今までの記録は加藤一二三九段の持つ14歳7ヶ月であった。「神武以来の天才」と称された加藤九段は現役最年長棋士でもある。加藤九段が藤井四段と公式戦で対局すれば、年齢差62歳の新旧天才対決となるそうだ。これはぜひ実現してほしい。

無題










年若くしてプロ棋士になった者が、その後タイトルホルダーとなる確率は高い。特に中学生棋士になると、加藤・谷川・羽生・渡辺というメンバーになり、その確率は100%になる。これからの彼には注目ですな。写真の青服が藤井四段、茶色のスーツが大橋四段です。

oohashi-hujii



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